開催報告:「会議マスターへの道その② 描くことで変わる会議」

2013年6月1日(土)スキルアップワークショップ第12弾となる「会議マスターへの道その② 描くことで変わる会議」を開催しました。前回の「会議マスターへの道その① 意外と知らない会議の基本」から引き続き、北村広美さん(多文化共生センターひょうご)を講師としてお迎えしました。

今回の参加者は当日キャンセルもあり、11名と少人数でしたが、その分「ミッチリ」と「描く」ことを学ぶことができました。

今回特にテーマとなったのが、「きく→かく→つたえる」のリンクを上手くすることで、たくさんのワークをしました。

 

まずは、全体での自己紹介をし、3つのグループに分かれてワークをしました。

ワーク①:「わる」という文字列を含む言葉をグループの中でできるだけ沢山出す。

各チーム、知恵を絞りだして考え、一番多いチームでは4分の制限時間内で21個もの言葉が出されていました。

言葉を出した後は、「この言葉は他のチームでは思いついていないはず!」という言葉を2つ抽出し、披露しました。中には、「腹をわる」や「ワルシャワ」など独創的な言葉もありました。

さらに、この選んだ言葉をグループで一枚の紙に「描いて表現する」ワークをしました。

描いた後は、どういうコンセプトで描いたのかを皆の前で発表し、伝えることができたかどうか確認をしました。

 

ワーク②:ディクテーションの訓練をする

ディクテーションとは、耳で聞いた文章をそのまま紙に書いていくことを言います。北村さんが少しゆっくりめに読みあげる、簡単なニュース原稿をそのまま紙に書き取ります。原稿は一度だけゆっくりめに読まれ、その後普通の速さで読まれます。個人で書きとった後はグループで答え合わせをしました。

すると、「あれ?そうやったっけ?」と自分と相手との文章の内容の違いに気づいたり、または全員が間違っている場合もありました。

このワークを通じて、固有名詞など聞きなれない言葉や知らない言葉は、なかなか書くことができないこと、また聞いた言葉を脳内で勝手に他の言葉とリンクして処理してしまい、アウトプットする時(書く時)に違う言葉にしてしまうことがある、といったことが分かりました。

このことから、「描いた」後には必ず、その内容の検証が必要であることを学びました。

2つのワークの後はレクチャー。

まずは、会議を「描く」時に、便利なツールとは何か、またどんな場面でどんなツールを使えば効果的かレクチャーしていただきました。

黒板とホワイトボードにもそれぞれメリット・デメリットがあることや、ボード系がなくても「紙」が使えること、またその「紙」自体にも様々な使い方があることを学びました。

会議の目的や雰囲気によって使い分けることがキーポイントのようです。

「描くツール」のレクチャーの後は、「描き方」についてのレクチャーを受けました。

結論を出すタイプの会議と、結論を出さないタイプの会議を、どう描き分けるか知ることができました。結論を出しタイプの会議では、あらかじめ結論を書き込む場所を作っておいたり、話し始める前に話しの論点になりそうなフィールドを示しておくことなどを紹介していただきました。

結論を出さないタイプの会議では、出てきた意見を似ているもの同士近づけて書き、ある程度数が出てきたら、それらを囲み、囲まれたものにタイトルを付けたり、リンクさせたりすることで思考が整理されることを教えていただきました。

また、両方のタイプに言えることは、話し合いを始める前に、参加者に話し合いの方法(描き方)を伝えること、また個人で考える時間をつくることが重要だそうです。

そして、再びワーク。

今度は、もう少し小さなグループで、①結論を出さない会議と②結論を出す会議を体験しました。その時に、進行役(ファシリテーター)と、描く役(グラフィック担当)を1人で担う場合と、二人で分担する場合とを行い、会議を体験した後に、それぞれの会議の方法のメリット・デメリットを話し合いました。

 

ふりかえりの時間には、参加者それぞれが学んだことを書きだし、最後にその学びを明日から具体的にどう活動にいかすのか「私はこれから活動の中で、○○○○○○します」という文章で表現しました。最後にそれらを共有しさらに学びを深めることができました。

 

講師の北村さんは、グラフィックはある日突然できるようになるというものではなく、復習と自己トレーニングが必要であるとおっしゃっていました。今回のスキルアップワークショップで得た学びをもとに、繰り返し練習して行きましょう!

 

※このワークショップで利用した資料を希望される方は、学生Place+へお越しください。

 

 

 

おまけ:講師の北村さんを囲んで集合写真を取りました★